グロリアスマシーン 寺尾

今年の仕事が終わる。本当にいよいよあった一年だった。正直、思っていたより難しいことが多かった。でもそれはいい、それ以上に全然ちがう方向性で思っていた以上に辛かった。この土地に15年いなかった、誰もその15年を知らないという事実を舐めていた。想像以上につらかった。

会社員であればもう中堅で、大体のことは自分でできて、その構造も理解し、大抵理解者や高め合えるあるいはメンターのような人がいたし、作り方も心得ていたつもりだった。今年はそれが全くなかった。どこに行っても子供扱い、過去に語る価値などないし、そもそも共有できる話題などほとんどない。仕事仲間は両親、文字通り子供扱いだ。子供扱いされることがこんなにつらいなんて思わなかった。借金が一銭もない程度には自立した大人であるつもりだったし、そのことを他人と共有して生きてきたつもりだったが、その前提が何もなくなってしまった。何をするにも初めて、下手、分からない、知らない、もう一度社会人を始めた気分になった。

しかも今まで当然のように持ってきた振る舞いは意味をなさなかった。何をやっても空回りな感じがした。

そして一人になる時間があまりにもなかった。今までは昼1時間は一人でいられたし、それがリラックスなっていたのだと心から実感した。

そんなことがこの一年辛かった。本当に辛かった。

まあでもしょうがないですよね、こうなるのもしょうがないとは思っている。この冬はリラックスして精神を整えようと思う。

仕事の締めは家族全員インフルエンザで何もできませんでしたとさ。